2021.09.13
毎日の自分のアクションは全てつながっている #地球温暖化を考える。
地球温暖化と聞いて、リアルに「そうなんだ」「だからこれをしよう」とアクションに即座に繋げられたり、温暖化を実感できたりする人は少ないと思います。
例えば私はサーフィンをするので海に行って河口を見ると水が泡立っていたり、雨によって水かさが増していたり、明らかにこの水は山からつながっているんだと実感することができます。
山からこの海に来る間に、長い旅路があり、山の奥からスタートして街に出て、都会を通りここまで来ます。もちろん途中で捨てたゴミはそのまま川を通って海に流れ着きます。こうして自然界がつながりを持って、私たちの生活のすぐ近くにあることを知るのです。
しかし都会のど真ん中に暮らしているとそんな気づきも少ないかもしれません。実際に現地に足を運び自然を調査している研究者たちは、本当にその現実を目の当たりにすることが辛くて悔しいといいます。一人一人が気をつければ、それが大きな力となって地球の現実を作ることができるのです。
地球温暖化というのはそんな自然を地球規模で考えるということです。太陽や木々は無償で私たちに日の光と空気を届けてくれ、私たちは無償でそれを受け取っているにもかかわらず、それを破壊する方向へとエネルギーを注いでいます。人間以外はどんな植物も動物もお金も言葉もなく生きているのに、人間だけが勝手にお金を作り地球に負荷をかけ、さらにはまだ足りない足りないと言って何かを求めています。
まずは自分自身の生活や価値観を改めて考えてみるのはいかがでしょうか。足るを知ると言うことが1番大切な概念です。今私たちはすべてを持っている、それをみんなで分かち合っていく、そんな概念です。
今あるものを大切にする、工夫していろんな用途で使い続ける、新しいプラスティック製品はどうしても必要なものだけにする、使い捨てのビニールやプラスチック製品はできるだけ控える、それはすべて足りていると言う概念から考えると、十分にあるもので賄えると思います。
新しいものを作るために何かエネルギーが必要で、そして簡単に使い終わって捨ててしまうとまたその廃棄にエネルギーを使う。それがCO2や炭素の問題やエネルギーの取り合いなど、様々な問題に発展していきます。
前に修道院に勤めるシスターたちにお話を伺った時、「私たちは何も持っていないのです。すべてのものをお借りして生きている、だから私たちが死んだ後はこれをお返しするだけです」とおっしゃいました。所有と言う概念を超えた奉仕の精神は、どんなものもたとえ購入したものも、お借りしているだけ。必要なものがあれば生活ができ、決して欲で何かを所有するということはきっとないのだと思います。これは極論ですが、必要なものを大切に使うという概念はサステナブルにつながる生き方です。
地球温暖化は今まであった自然を壊して地球のバランスが崩れているという現象です。私たちがエネルギーを使いすぎた結果がそこに現れているのではないでしょうか。ものは作る時も捨てる時もエネルギーを使うということを忘れずにいると、まず自分の生活での第一歩がスタートできるのではないでしょうか。
身近なところからアクションにつなげる
身近な話題で言うと生ごみの処理のエネルギーが高いことも覚えておくと良いかもしれません。水に濡れている生ごみを燃やして乾燥させていくにはかなりの熱量が必要だと言うことは想像がつくと思います。自分の家にコンポストを置くと言うことは、自分が思っている以上にゴミを処理する際のエネルギーを減らすことに役立ちます。こうして毎日の自分のアクションは全て何かにつながっています。
お風呂場でトイレで使う化学薬品の入った洗剤が流れ出て川や海を汚し、生態系を脅かす。昔は魚釣りができたような漁場も今は魚が1匹も釣れないなどということを聞いたことがあります。その理由はもちろん私たちにある。日々の生活の1つのアクションが、水を通して世界規模でつながっていくのです。
体に優しいもの、地球に優しいものを日々選ぶこと、ゴミを減らす生活をすること、そんなことからまず始めてみるのが良いかもしれません。どんな小さなことでもそれには無駄がなく必ず何かにつながっている。そんな希望を持ちながら生活すると、生活がもっと楽しくなるのかもしれません。