2021.07.05
MOTHERS編集部が監修・企画!子どもたちに今、伝えたい「自分の体について」の絵本プロジェクト
全ての子どもに伝えたい。「大切なからだについて」の絵本プロジェクトが始動。
子どもへの性教育が諸外国に比べてとても遅れていると言われている日本。
特に親世代である30代以上の世代は、性や生理についてまだまだタブーなこととして教えられてきた世代です。
生きていく上で、誰もが「健康が大切だ」と頭ではわかっていても、生理まわりの不快さや体調の変化を我慢してやり過ごしてしまう女性は多く、それ以前に、体調や生理について率直に話せる雰囲気が社会そのものに無いことが大きな課題かもしれません。
社会の文化や歴史的な背景によって「はしたないこと、表にださないこと」になっていた「性」や「生理」について、男女をわけることなく、皆が正しく知る「教育」の機会を創ることでタブー意識を変えていけたら、と思います。
そのような想いから、子宮頸がんの予防啓発を呼びかける活動を行う”Hellosmile”と、女性たちのQOL向上や女性にまつわる「タブー」を見つめ直す”サンリオエンターテイメント Let’s talk! in TOKYO”との取り組みで、MOTHERS編集部が監修・企画を担当し、性やからだについて子どもたちにわかりやすく伝える絵本を制作することになりました。
「性」や「生理」について知ることは、自分の体を大切にすること、そして自分の心を大切にすることにつながります。
どうか、子どもたちが自分の体を大切にできるように。
プロママ集団の集まるMOTHERS編集部が監修・企画を担当した、ママたちから伝えたい”性教育の本”。親子で楽しく、優しく学べる一冊になっています。
絵本の登場人物
絵本の一部
監修・企画を担当したMOTHERS編集部メンバーからのメッセージ
【編集】MOTHERS編集部 編集長 小脇美里
数々の著書を手がける敏腕エディターとしても活躍している編集長小脇が編集を担当。
ママたちから絶大な支持を誇り、難しいことを優しく伝えるプロでもある小脇が丸ごと一冊、編集を担当しました。
~小脇美里からのメッセージ~
最初にこのプロジェクトのお話をいただいた時は、私自身“性”や“生理”に関してとても消極的な考え方で、それこそ誰かにオープンに話をしたこともないし、隠したいと思うタイプの人間だったので、まずは自分が勉強しようと思いスタートしました。
でも性教育について学んでいくうちに、子どもたちが早い段階から性や生理についてタブー視することなく、正しい知識を身につけていくことは「自分と他者を大切にすること」に繋がるのだということに気づきました。
私たちが学生時代に学んでいた環境よりも、今はだいぶオープンにはなってきましたが、まだまだ諸外国に比べて日本の性を取り巻く環境は大きく遅れています。
性教育は、子どもたちがより良い未来を生きるために、必要な学問の一つなのではないかと思っています。
自分の体を大切にして、自己を肯定する力を身に付けるためにも。まずは、気軽に読めて、何か困ったときに読み返せるような一冊が身近にあれば……と思い、MOTHERS編集部メンバーのプロママが集まって作成しました。
子どもたちのお守りのような一冊になれば幸いです。
【作】MOTHERS編集部 デスク 高橋しづこ
産婦人科医で、三児の母である高橋しづこ。産婦人科医として長年培ってきた専門的知識と、男女の子育てからの母親目線を生かした視点で、わかりやすく説明しました。
~高橋しづこからのメッセージ~
20年前、産婦人科医師になりたての頃、アメリカ育ちの私は、日本でもアメリカのように性教育をしっかりやらなきゃ! と燃えていました。
性教育研修会などにも積極的に参加したし、そこでノウハウも教えていただき、やる気満々でした。
しかし、実際に地元の中学に行き話すことになった際に、校長先生が話すような高い場所から全校生徒に伝えることになり、ざわつく生徒を前に、とても伝わっているとは思えない経験をしました。
この体験を通して、児童の心に響くような性教育ができるのかを考えてきました。
しばらくは、性教育から離れ、不妊治療、出生前相談や医療倫理に携っていました。
ようやく自分も3人の男女の子どもに恵まれ、彼らを育てながら、ふと今まで行われてきた性教育が「知識」の提供ばかりで、本来の「目的」である”大人になってゆく子どもの「心」と「身体」を本当の意味で大事にしてほしいこと”が伝っていないことに気付きました。
自分の「心」と「身体」を大事にするということは、好き勝手することとは異なります。だから、教育が大事なのです。
そんな当たり前なことに、特に3人目が女の子だったので、気が付くことができました。
子どもたちとお風呂に入りながら、互いの違いを発見しそれを説明したり、ケアする方法を教えたり、ルールやマナーも伝えています。
「身体には季節のように変わり目があり、それは皆が経験することで、変ではないと、愛する3人に知ってほしい。大人になっても、しっかり自分の『身体』と『心』と向き合い、観察したり大事にできるように」と祈りを込めて、長男(当時9歳)次男(当時8歳)長女(当時4歳)とお風呂に入っていました。
この本にはその時の祈りのエピソードがちりばめられています。
最近母とのお風呂は卒業した我が家の長男(10歳)くらいの子ども(異性を意識し始めた年ごろの子)や、小学生高学年~高校生くらい、また性についてどう説明しようか悩んでいるお父さんやお母さんなどが手に取ってくださればと思っています。
【絵】MOTHERS編集部 デスク こつばん
インスタグラムで29万人のフォロワーを抱える、ママたちに大人気のイラストレーター、こつばんがイラストを担当。
難しいことも漫画形式で伝えたり、かわいいイラストで表現することで子どもたちにわかりやすく、優しく伝えます。
~こつばんからのメッセージ~
大切なこととわかっていても「性」の話をするのは、恥ずかしかったり、伝えるのが難しかったりでついつい避けてしまいがちですよね。
我が家では、娘が小学生になるタイミングで“防犯”の観点から、性教育の必要性を感じるようになりました。
子どもたちは自分の体について興味を持ち始める時があります。そんな時は“性”について話すチャンス! と捉えて、成長すると体はどう変わっていくか、男女の体の違いについてなどのお話を娘にもわかりやすい言葉で話しました。
娘には事前に自分の体のこと、“性”のことを知ってもらって、体が変化をすること、大人になることをポジティブにとらえてくれたらいいなあと思います。
「性」についてまずは、子どもたちはもちろん私たち親自身が楽しく学べるように、分かりやすさを一番に考え、イラスト・漫画を制作しました。
この本が「性」や「生理」のことをもっと気軽に親子で話し合えるきっかけになったら嬉しいです。
より多くの方々にこの絵本を届けたい。タブーとされてきた「女性のからだ」について、より多くの方がオープンに話せるきっかけに。
この取り組みをより多くの方と一緒につくりあげるものにしたい。
そんな想いから今回クラウドファンディングで広くご支援を募ることになりました。
今回のプロジェクトでは、シングルマザーやシングルファザーを支援する活動団体に、絵本を寄贈することを考えています。
より多くの方々にこの絵本を届け、タブーとされてきた「女性のからだ」について、より多くの方がオープンに話せるきっかけに繋がれば嬉しく思います。
クラウドファンディングでのご支援を通して、このプロジェクトに賛同・参加いただく方が増えることで、同じ思いをもつ方とつながり、子どもたち・女性のために動いていく “仲間”になっていただきたいと考えています。
女性・男性に関わらず全ての方々に、”自分ごと”として考えていただけるきっかけにできたら嬉しく思います。
Hellosmile (ハロースマイル) とは
Hellosmileは20代、30代の女性に増え続けている「子宮頸がん」の予防啓発プロジェクトです。TOKYO FMが、ステーションキャンペーンとして展開している「HUMAN CONSCIOUS ~生命(いのち)を愛し、つながる心~」の一環として2010年に立ち上げ多くの企業・団体・学校と共に推進しています。
絵本プロジェクトの詳細情報はこちら