2020.10.19
小さなコーヒーショップから生まれる気付きと一人ひとりの小さな行動が世界を動かす #ママ的サステナブル
子どもの未来のために選択し行動していく
『UP COFFEE』オーナーの溝口奈々です。『UP COFFEE』はご近所のママや子どもたちで賑わう小さなコーヒーショップです。
サステナブルというキーワードは私の今に、そして人生にとってとても大切なもの。今回はママ的視点とカフェオーナーとしての視点の両方から、サステナブルに対するちょっとした想いを綴ってみたいなと思います。
両視点に共通しているのは「子どもの未来のために選択し行動していく」ということです。
1つ目は、ママになったからこそ生まれたサステナブルに対する想いです。
ママとして大切にしていることは、子どもに胸を張って「ママはあなたの未来にとって、いい選択をしているよ!」そう言葉で伝え、背中でみせること(昭和の父ちゃんのようですが……)。
息子を授かるまでは、とにかく“自分のキャリア”と“自分のやりたいこと”に一生懸命突っ走ってきた人生でした。大きなコーヒーチェーンのブランドで広報としてPR業務に関わっていた時代。コーヒー業界だったので、特にコーヒーにおけるサステナブルな取り組みは沢山関わってきました。属していたブランドが大好きだったし、とにかく楽しくとても充実していました。
そんな私ですが、幸運なことにずっと欲しかった子どもを授かることができ、初めて母になって、自分でも驚くほど行動に変化がうまれました。それは“自分のキャリア”という軸だけでなく“子どもの未来”という軸を大切にするようなったこと。当然かもしれませんが、我が子って本当に愛おしいですよね。そんな息子を見ていると「あぁ、この子の未来に豊かな環境を残してあげたいな。その未来をつくるのは今の私なんだな」と感じます。前職のような大企業だからこそできる大きな影響力もあるけど、子どもの目にはリアルな母の背中、行動を見せていきたいなと思ったんです。
もともとカフェ開業は夢としてあたためていたのですが、そこにサステナブルな要素を取り入れていくと決めたのは息子のおかげです。子どもって本当に親をよく見ているから!
小さな店で、働く姿(サステナブルな選択をし、行動している姿)を間近でみせられるからこそ、「うちの母ちゃんは僕のことちゃんと考えて、楽しそうに働いている!」と感じてもらえたらいいなと思います。
カフェオーナーとしての選択
2つ目は、カフェオーナーとしての選択の話。
『UP COFFEE』では脱プラの選択として、「サトウキビストロー」を導入しています。「サトウキビストロー」とは産業廃棄物として処理されていたバガス(サトウキビの搾りかす)でつくられた100%天然成分のストローのこと。生分解性の特徴があるので、水と二酸化炭素に分解され、土壌への影響も心配いらない優れものです! ただ私が大切にしていることは、このサトウキビストローを導入することだけではなく、「なぜ脱プラの選択をしているのか」ということをお客さまとお話しすることなんです。「サトウキビストロー」はあくまでコミュニケーションのツール。何気ないカフェでの一コマの中に、少しだけ我が子の未来を考えるきっかけとなる会話がうまれたら嬉しいなと。
「子どもたちの未来を守る」。それって難しくストイックにやらなくても、
一人ひとりの日常の小さな行動の積み重ねでできると思っています。
かわいい我が子を抱いて、おいしいコーヒーを飲みながら、正しい選択を自然としていること。『UP COFFEE』では、何気ない会話の中で、ママにちょっとしたサステナブルな気付きや、「子どものために私ちゃんと自分の行動を選択している!」という自信を生み出していきたいなと思います。
小さなコーヒーショップからでも、地域のママたちの気付きを生み出せる。そしてそんなママたちがまた子ども伝え、仲間に伝える。それはいつか繋がって、世界を動かし、美しい未来に繋がっていくと信じて。
みんなの想いがつながって、未来に続いていくことを想像しながら、今日もおいしい一杯のコーヒーを心を込めてお作りします。
溝口奈々