2021.06.18
もっとオープンに生理や性の話を #生理と性を考える
娘の小学校でも保健の授業で生理の話がありましたが、人生の大半を付き合うことになる生理に関して学校任せというのは、私の時代とは大きく違う思い、前回の性教育とセットで意識的に話をするようにしています。
反響が大きかった 当時小学4年生(9歳)の娘に性教育をした話は以下の記事をお読みいただければ幸いです。
■コラム「子どもの自己肯定感を養うために、性教育にトライ!#自己肯定感って、なに?」 はコチラ
日本でも広がるフェムテック
最近ではフェムテックも日本で盛り上がってきました。先日伊勢丹でフェムテック展が開催され、日本でもやっとここまできたんだなと勝手に嬉しく思っていました。
人間の3大欲求である食欲、睡眠欲、性欲(sexuality / セクシャリティー)。幸せを満たすためのこれらの中で性欲の部分が日本ではタブーとされがちでした。その分野の学問、性科学(Sexology /セクソロジー)というのは海外では大学の学部があるほど一般的。日本はまだまだここが弱いのだなあと、考えさせられることが多々あります。
性科学(Sexology /セクソロジー)は人間の体に関わることなので、生物学的にも性教育的、心理学的にも多くの分野から研究されており、また各国の政策をより良いものにしようという機運も高まっているのが近年の潮流です。国際的にも「性教育(Sex education)」から「セクシュアリティ教育(Sexuality education)」に概念が変化してきているとのこと(余談ですが、Netflixの番組「Sex education」は性教育に良いという話を聞き、時間を見つけてまずは自分が先に観てどうするか判断したいと思っています! 気になる方は良かったらチェックしてみてください)。
「セクシュアリティ教育(Sexuality education)」が国際的に最先端なスタンダードになりつつある今、日本の教育はまだまだ正直遅れているなと思っており、母親次第というところが大きいと感じています。
特に生理への向き合い方は、家庭環境、つまり親から何を教わったかっていうのがとっても大きく作用すると思っています。いかに上手に生理と付き合い、自分の身体、強いては自分そのものを愛せるか。
私たちはステレオタイプの性教育でしか育っていないガラパゴス世代なので、自分も勉強しながら次の世代に正しい知識を繋げて行けるように、意識的に情報を入れるように心がけています。
画期的な生理用品
生理用品も近年、画期的なものがたくさん誕生しました。ナプキンやタンポン以上に安心できる吸収性と機能性。そして環境面においてもサステナブルな選択肢として吸収性のある生理用ショーツは話題になっていますよね。
海外ではその存在は前からありましたが、日本クオリティということで私自身も昨年の発売直後に飛びつきました!
仕事柄、デザインや色についつい拘ってしまい……今まで生理用ショーツはいわゆる生理用ショーツでしかなく、生理の1週間はなんだか気分が上がらないという感覚の方も多いと思います。
昨年度リリースされたこれらのアイテムたちはとってもファッショナブルで、形も色も色々あり、生理だからってヒップを丸々覆うようなファッション性を諦めなくていいんだと、数十年の経験を塗り替える、嬉しい出会い・革命でした。
私が愛用しているのはこちらのブランドたち。
・Nagi
・Bé-A(ベア)
Bé-A《ベア》からはkids用、そして最近では夜用も発売されました。
初めての生理で不安な小中学生の心に寄り添ってくれるアイテムだと思い、娘の身体の成長に合わせて購入予定です。ママとお揃いで使うことで、質問もしやすくなるでしょうし、何よりも不安感を取り除いてあげられたらいいなと思っています。
また、友人が自宅でできる郵送のホルモン検査サービス「canvas」というサービスを開発・リリースしました。
「canvas」は、簡単に自己採血することで、自宅で自分のホルモンをチェックできる検査サービス。PMS(月経前症候群)や生理痛、妊娠、更年期と、女性は一生を通してホルモンに大きな影響を受けて生きている中、年齢や月の生理周期によるホルモンの変化について知ることで、ライフスタイルやキャリアプランの選択肢を自分で選び自分で変えていくきっかけにもなります。
私自身もキットを使用して採血し、検査結果のレポートが届き、改めて自分のホルモン状態を把握することができました。仕事で忙しくなかなかスケジュールが組みにくい中、自宅で、自分でできるというのは大変有り難い!!
娘にも働き盛りの20代30代にライフプランを迫られるのではなく、人生を自分で主体的にデザインしていって欲しいと思っていて……まだまだ金銭的にも精神的にもハードルは高いですが卵子凍結など認知が広がり、キャリアも出産も諦めず、人生の選択肢の幅がどんどん広がることを祈っています。
自分のことを知る、ケアすると言うことは自己肯定の第一歩。
「canvas」のキットにも、”self-care、self-love、canvas” と書かれてあり、”自分をもっと大事にしてほしい”という友人の開発に込めた熱い想いがうかがえます。
私は学生時代に母を癌でなくしているのですが、もっと毎年検査してくれていたら、もっと自分を大切にしていてくれたら、と何年経っても悔やむ気持ちが褪せることはありません。
学生時代って自分のことにいっぱいいっぱいで、親の愛情がザルの網目からただただ下に落ちていって、少しずつ網目が詰まりはじめてそこに愛情が溜まって、初めてたくさんの親の愛情に気づくんですよね。もっと親の健康に気を配れていればと後悔先に立たずな日々。
せめて同じことは繰り返さないようにすることが親孝行の一つと信じ、毎年必ず婦人科検診(乳がん・子宮癌検査等)を自分の誕生日月にするように課しています(人間ドックもなるべく毎年受けるようにしています)。
自分を大事にすることが、母としての大きな責任だと思っています(誕生日検診は個人的に忘れないのでおすすめ!)。
小さい時から命の話の延長線上で、生理や性の話をする重要性。タブー視されがちだった生理や性に関するものをみんながもっと解放できれば、自分と向き合って自分を大切にできるようになり、自分らしく生きられるようになる。そうすれば自ずと人にも優しくできる。
そう信じて止みません。世代を跨いでその良い循環が生まれていきますようにという願いを込めて、微力ながらこのコラムに想いを込めます。