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2021.03.03

MYSELF/自分のこと

SDGs

真のジェンダー平等は家庭から #ジェンダー平等って、なに?

ブラジャーを燃やし求めたジェンダー平等

私がアメリカに移住したのは23年以上前のことですが、その頃から比べて、アメリカのジェンダー平等はとても変わってきています。制度的なこともありますが、一番変わったのはメンタリティーだと感じます。

移住当時の90年代後半、社会で活躍する女性たちはまだまだ「男性的」で、紺やグレーのピンストライプのパワースーツに身を包んでブリーフケースを抱えていました。「女性」に見られると不利。まだまだそんな時代だったからです。

何しろ70年代に女性がブラジャーを燃やして男性と同じ権利を求めた時からそれほど時間は経っていません。だから90年代も女性はまだまだ男性化することによってジェンダー平等を体現しようとしていたのです。

その頃からの戦いもあって、権利、という意味からすれば今のアメリカにはジェンダー平等があらゆるところで整っています。いまだに男女間の賃金の格差問題はあるのですが、「女性」ということで雇用や学習の機会が限られるということはもうありません。

真のジェンダー平等は「制度」ではなく「文化」が作る

それを受けてここ10年ほどで「ジェンダー平等」の捉え方に大きな変化があるように思えます。これまでは制度的平等を勝ち取ることにフォーカスが当てられていましたが、制度が整ったことで、本質的な「ジェンダー平等」に目が向くようになったからでしょう。それは「真のジェンダー平等」とは制度だけでは足りなく、1人1人のメンタリティーの変化で新たな文化が作られることで可能になる、という捉え方です。

まずは制度ありきですが、もっと大切なのはそれを使う人です。機会の平等はあっても、「やっぱり男性には太刀打ちできない」「男性的でなくてはいけない」と女性が感じたり、「女性は女性の分をわきまえて欲しい」「面倒だな、女が入ってきて」「邪魔」と男性が考えていたりしては、どんなに機会は平等でも真のジェンダー平等とは言えません。

性別に関わらず、人として平等であるために、まずは女性の側に「当然の権利」として機会を受け入れ制度を使う姿勢が必要です。男性の側には「一緒にやっていこう」という気持ちが必須です。ジェンダー平等の制度が整いつつある日本においても、この考え方は非常に重要だと思います。

真のジェンダー平等は家庭から

では女性が「当然の権利」と感じ、男性が「一緒にやっていこう」と思えるようにするにはどうすればいいか?

その一歩は家庭から始まります。ぜひとも2つのことを実践していただけたらと思います。まずは「女の子だから」「男の子だから」というイメージを押し付けない子育てをすることです。

「女の子なんだから」の一言には「いい娘・いい妻・いい母・いい嫁とはこうあるべき」という長年培われてきた「良い女性」のイメージである「男性をたてる、男性に尽くす、家事育児を完璧にする、男性より劣るのが可愛い」などが付き纏います。

「男の子なんだから」の一言には「一家の大黒柱、弱い女性を守る、女性よりできる」などのイメージがあるかと思います。

このイメージを押し付けているうちは、制度は変わってもそれを使う個人のメンタリティーは変わりません。それでは真のジェンダー平等の文化は生まれません。せっかくの制度の変化が無駄になってしまいます。ハーモニーを生む代わりに衝突や闘争で終わってしまうでしょう。

そしてもう1つ。それは今の子育て世代の男性の積極的な家事育児への参加です。男女が協働して家庭を運営する姿をぜひとも次世代に見せてあげてください。ハーバード大学が行った「働く母親の子に対する影響」に関する調査では母親が働いている家庭では自然と父親が家庭運営に参加することになり、それを見て育つ子どもたちのジェンダーの役割に対する考え方はとてもフレキシブルである、という結果が出ています。

真のジェンダー平等には性ではなく1人の人間としてお互いの権利を認め、尊敬し合い、協働して生きていく、そんな文化が必要です。

その第一歩は家庭でのジェンダーを押し付けない子育て、ジェンダーにこだわらない家庭運営にあります。そんな家庭での文化は、確実に社会の文化を変える力となっていくでしょう。

(仕事が忙しい時には愛犬のお散歩から食事まで家事全般を引き受けてくれる夫)

(真の平等は家庭から)

ボーク 重子

非認知能力を育む子育てのパイオニア。
革新的手法で評判のライフコーチ・作家。
Shigeko Bork BYBS Coaching LLC代表。

非認知能力を育む子育てのパイオニア。
革新的手法で評判のライフコーチ・作家。
Shigeko Bork BYBS Coaching LLC代表。

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