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2020.11.20

MYSELF/自分のコト

SDGs

完璧主義を手放して、ゆるめる自分へ #自己肯定感って、なに?

自分のことが好き!と言い切るのはすごく難しい

自分の好きなところと、嫌いなところを書き出したとき、どちらがスラスラと多く書けますか?

「あれもできていない」「ああすればよかった」と私は日々反省しています。日本では特に自分にも他人にも厳しく、きちんとする文化が普通ですよね。子どものこともしかりです。よく海外で親が集まり子どもの話になると、みんな我が子のここがすごい、これが一番だと、我が子の自慢をして称え合う。純粋に「ここがすごい」と本質を見つけ出して褒めることは、本来の子どもの個性を認めてあげること。「これができたからすごい」というのは、親の物差しに当てはめた満足度を満たしているだけなのかもしれません。

親や学校が与えたルールや願望を器用にこなせる子どもになることが目標ではなく、何もないところから自分で考えられる才能を伸ばしてあげたい。それには、ありのままの子どもの個性を見極めて、認めて愛してあげること。いまの子育て事情では、なかなか難しいですよね。しかも母親に余裕がないと、自分や子どものダメな部分だけに目がいってしまいます。自分自身を認めて、自分を愛することができて初めて余裕が生まれる。点でとらえず俯瞰で見る目が持てるので、子どもを認めてあげたり愛する度量が大きく広がったりするのだと思います。

ファッション誌の編集をしていた若かりし頃

編集者時代、どの企画も最高の仕上がりにするなら、やはり一流のスタッフへ依頼をしたい。するとカメラマンさん、スタイリストさん、ヘアメイクさん、そして若い頃から一線で活躍するモデルさん。現場はみんなキャリアの上でも、先輩かつベテランばかりです。そこを20代の私が仕切るわけですから「とにかく段取りを超完璧にしなければ」と追い詰められる。デキる編集者であることでしか自分の存在意義を示せなかったように思います。

時間がきても話が尽きないメイクルームからなんとかみんなにロケバスへ移動してもらう。時間が押しても笑顔でどうにか機嫌をとり、こちらのペースにもっていく、という日々はとにかく疲れました。微妙な空気の駆け引きと「みんなにどう思われたかな」ということも気になる。さらに夜中まで仕事をして寝ていないので脳も休まらない、そんな毎日です。
刺激のある仕事は楽しいけれど、無駄な完璧主義者で、とうてい自分のことを好きになるとは程遠く、なんとなく悶々と過ごしていたように思います。

完璧主義を変えて、許すことを教えてくれたオーガニックコットン

そんな私を変えてくれたのが、今思うとオーガニックコットンでした。自分で作り始めたnanadecorのナイトドレスを着始めてから、自分が変わりはじめたのです。回転し続けていた脳に、日常と眠りとの切り替えを、肌触りがお知らせしてくれたのだと思います。気持ち良いナイトドレスを着てアイマスクをするだけで深く眠れるようになり、どんどん性格もからだもリラックスしていきました。よく「昔はピリピリしていた」と言われるほど。

睡眠は一番のストレス発散法であり、眠りが深まると脳が記憶をリセットします。脳が休まり、がんじがらめだった自分に「どうでもいいや」と許すことを教えてくれたのです。イラつくような出来事も「まあしょうがないか」と思えることは大きいはず。自分自身のダメなところやできないところも少しずつ認められるようになり、おのずと相手も認められるようになりました。

ナイトドレスを着るようになってから鎧を脱ぐように、がんじがらめの価値観から解放されていきました。肌触りってすごいですね。「これも私だからしょうがない」と、次第にプラスもマイナスも受け入れられるようになったのです。自分を受け入れたぶんだけ、相手を受け入れられるわけですから、これでかなり楽に生きられるようになりました。

自分を大切にする満足感が子育ての余裕につながる

外で頑張っている自分が素の姿に戻るとき。みなさんパジャマはどんなものを着ていますか? 大抵の方は着たおしたスエットやTシャツで寝ています。部屋着と寝巻きも一緒の場合が多い。外で着る服は相手のため、TPOに合わせて選んだ服。パジャマは唯一自分が自分のために選んであげる服です。「自分を大切にしたい」と言いながらも、使い古しのTシャツで寝ていませんか?

今日も1日頑張った自分へ、お風呂で疲れをリフレッシュし、自分のためにナイトウエアを着る。私はnanadecorにそんな願いを込めているので、肌触りの良さとフリルやレース、ピンクやフラワープリントなど、すっぴんの顔が華やかに見えるようデザインしています。自分へのご褒美、これだけでも自分を大切にしている満足度が高まります。

子どもを産んでからなおさら、自分の機嫌がダイレクトに子どもにいくことを実感します。余裕がないと息が詰まりますよね。でも自己肯定感を育むために、あれこれ自分に言い訳をするのではなく、自分を慈しんでよく眠ること。それだけで嫌な自分をリセットできるような気がします。

着るものを変えるのは簡単! 肌触りが窮屈な自分の殻を溶かしてくれると信じて、よく眠るだけ。これだけで子育ても、人生も変わってきます。

神田 恵実

nanadecor ディレクター。オーガニックな暮らしと女性らしい生き方を提案。

nanadecor ディレクター。オーガニックな暮らしと女性らしい生き方を提案。

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