MOTHERS編集部 スペシャルインタビュー《matsuko》
眼鏡とぱっつん前髪がトレードマークの双子 りんあんちゃんのママであるmatsukoさん。Instagramのフォロワー数は43万人。りんあんちゃんのファッションやライフスタイルに多くの人たちが注目しています。そんな二人のママであるmatsukoさんに、Instagramをはじめたきっかけや、今後の活動について聞きました。
双子育児の大変さも記録に残すことで愛おしい思い出に
――matsukoさんがInstagramをはじめたきっかけを教えてください。
私の兄が、「双子の育児は大変だから、ここに残していくといいよ」と私のスマホにInstagramを登録してくれたんです。生後8ヶ月の頃だったと思います。私、すごく機械音痴なんですけど、二人の写真を残せるということで投稿をはじめてみました。東日本大震災の津波で、思い出の写真がなくなってしまったという方たちの特集をテレビで見てすごく衝撃を受けて、大切な写真を残していくにはどうしたらいいんだろうと考えていたときだったので、Instagramは写真を残すのにピッタリだと思ったんです。それに、二人が大きくなったら、IDを教えてプレゼントしてもいいなと思ったんです。なので最初はあくまでもプライベートなつもりでスタートしたのがきっかけです。
――お兄さんがきっかけだったんですね! 最初は、成長の記録としての投稿が多かったのですか?
そうですね。双子が生まれて毎日がすごく大変だったんですけど、その大変なことも写真で残すことで、振り返ったときには良い思い出になっているんだろうなと思ったんです。泣いている顔や、部屋を散らかしているような写真も、今見返すと全て愛おしく感じるものばかり。Instagramという形で残すことを提案してくれた兄には感謝しています。2人の成長記録を残すことだけではなく、Instagramを通して双子を育てているママと繋がれたことは、私にとってすごく大きなことでした。
――Instagramのフォロワーが大きく増えたきっかけはなんでしたか?
フォロワーさんが8万人くらいになったときに、編集の方から書籍化のオファーをいただいたんです。当時、双子育児ですごく大変なときで、大げさではなく毎日命がけで子育てをしていました。そんな中で、二人のことが本になるというお話は私自身の励みにもなりましたし、同じく双子育児で大変なママ達にも何か役に立つのではないか? と思って、すごく素敵だなと感じてお受けしました。本の発売をきっかけにいくつかのテレビ番組に出演させていただいたので、そのときにフォローしてくれる方が一気に増えてました。
――双子育児で忙しい中で、メディア露出が続くのはきっと大変でしたよね。
本を出した後は、人生で一番忙しい時期だったと思います。CMやテレビ、雑誌の撮影が続いて、こんなに大変なんだなぁと思ったのを覚えています。事務所から所属のオファーをいただいたのですが、事務所には入らずフリーという形で活動をすることにしましたが、二人のマネージメントをやってくださっている方たちがいます。
――フリーという形でも、りんちゃんあんちゃんがメディア活動をしていくことに決めた理由はなんですか?
二人が眼鏡をかけはじめたタイミングと、活動を始めた時期がほぼ同じなんです。眼鏡をかけたことで、テレビに出れないとか本に出られないという意識を持たせたくないなと思ったことと、二人にとってこの活動が良い思い出になったら嬉しいなと。実際、二人が眼鏡をかけてメディアに露出することで、お子さんが眼鏡をかけているママさんから、「励みになります」「眼鏡がコンプレックスだった娘が、りんあんちゃんを見て自信を持つようになりました」などという嬉しい声をたくさんいただきました。
――りんちゃんあんちゃんだけではなく、眼鏡をかけているお子さんたちにとっても良い影響を与えたんですね。
私も、二人が眼鏡をかけることになって初めて知ったのですが、眼鏡をかけるとテレビや雑誌に出られないと思っている子って実は多いらしいんです。そういったことも二人を通して変えていけたらいいなと思ったのと、女の子はプリンセスに憧れる子も多いと思うのですが、「プリンセスって眼鏡をかけてないよね」とある女の子が話していたのを聞いて私もショックを受けました。もちろん眼鏡を外した方が似合うファッションもあるかもしれないけど、大人になったら眼鏡もファッションの一部としてスタイリングされることだって多いし、それは一つの個性として認められることなのに、子どもが日々の生活の中で眼鏡をつけることをコンプレックスに感じるのは嫌だなと思ったんです。それは、大人用の眼鏡に比べて子ども用の眼鏡は選択肢が少ないのが問題なのかもしれないと思って、コラボで『BCPC KIDS(ベセペキッズ)』さんと一緒にキッズ用の眼鏡を作ったりもしました。
――りんちゃんあんちゃんの眼鏡、すごくかわいいですよね。ネガティブなイメージどころか、「私もかけたい!」という子が増えたのではないですか? matsukoさんは、眼鏡だけではなく、他にもワンピースやリュックなどの商品開発をされていますよね。商品開発にはどんな思いで取り組んでいるのでしょうか。
眼鏡に関しては、視力が低くない子でも一つのファッションとしてつけるようになったり、実際にそういった姿を街で見かけたり、お客さまからの声として聞いたりして本当に嬉しかったし、二人にとってもすごく励みになったと思います。
商品開発はすごく好きなことで、今もいろいろ作っています。私の中のテーマは“この世にないものを生み出す”です。abrAsus (アブラサス)さんでは、今までになかったリュックや財布を作らせてもらいました。自社ブランドでは、ワンピースを作りました。小学校では、体育のときの着替えの時間が5分しかないというのを知って、脱ぎ着がしやすいように襟にチャックをつけたシワになりにくいワンピースを作りました。
悩んでいるママや子どもの役立つ発信をしたい
――ワンピースのアイディア、すごいですよね。私も娘がいるので、あのワンピースほしい! と思いました。どんなときにアイディアが湧いてくるんですか?
おかげさまで、ワンピースは発売してすぐに完売したんです。私、人間観察が大好きなんです。そういう中で湧いてくるアイディアを少しずつ形にしています。あのワンピースも、発売するまでに1年以上かかっています。自分で納得したものを発売したいという思いがあるので、手広くではなく地道でゆっくりやっていきたいなと思っています。
――自社ブランドや、コラボアイテムなどの発売もあると思いますが、matsukoさんが今後力を入れて活動していきたいことはなんですか?
子どもが眼鏡に対してのマイナスなイメージがあるというのは今でもまだ聞くので、そのイメージを変えていく活動をしたいです。小学校に入ってから眼鏡が必要になる子も多いらしいので、親御さんたちに向けての相談会のようなこともできたら嬉しいです。一緒に活動をしている眼鏡協会の方にも、「ディズニーで眼鏡をかけたプリンセスが出てくるまで活動します!!」と話しているので、まだまだ頑張りますよ!
――素晴らしい取り組みですね! では、今回MOTHERS編集部でやってみたいと思うことはありますか?
それぞれの得意をもった、プロママのみなさんが参加されているので何かすごいことが実現できるのではないかとワクワクしています。
個人的には、今二人が小学生になって少しは育児の余裕もできてきたのでそれこそ今、乳児期や双子育児で大変なママたちへの何か役に立つような情報が発信できたら嬉しいなと思っています。あとは商品開発も大好きなので、編集長の美里さんが「ママや子どもがラク=楽する、楽しく になるようなものをたくさん企画していきたい」と話していてそれにすごく共感したので一緒にできたら嬉しいなと思っています。