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ボンベイ

「死なせない」を最重要ミッションに掲げ、肩の力を抜いた家事育児の方法を発信。

「死なせない」を最重要ミッションに掲げ、肩の力を抜いた家事育児の方法を発信。

MOTHERS編集部 スペシャルインタビュー《ボンベイ》

 

6歳の長女、3歳になる双子のママであるボンベイさん。Instagramで発信していた「死なせない育児」は、多くのママたちからの共感を得ています。2019年には初の著書となる『家事なんて適当でいい!』(KADOKAWA)は、発売と同時に育児をするママたちのバイブル本に! そんなボンベイさんに、ボンベイとして発信するようになったきっかけや、今後の目標について聞きました。

 

双子出産後に、オンラインでプログラミングを学んだ

 

――ボンベイさんがSNSをはじめたきっかけを教えてください。

結婚後、夫が経営している焼肉屋の社員として働いているのですが、今の時代、一家の収入軸が1つしかないということになんとなく不安を感じていたんです。そんな中で双子を妊娠して、子どもが3人に増えるとなったとき、そのリスクをより身近に感じるようになりました。結婚して地元(沖縄)からも、仕事をしていた東京からも離れた、富山に引っ越したので、今住んでいる土地には知り合いも少ないし、何かあったときのことを考えたら、自分でも収入源を作らないとまずいかもしれないと思ったんです。

 

――すごくしっかりしていますね! それでSNSをはじめたんですか?

収入源を増やすために手に職をつけたくて、双子を出産後にオンラインでプログラミングを勉強しました。時間や場所を制限されずに、スマホやパソコンさえあればできることって考えたらプログラミングが良いなと思ったんです。そこで、サイトを1つ作るという課題が出たので、「双子ママ掲示板」を作りました。その掲示板を知ってもらうためにTwitterをはじめたのがSNSをはじめたきっかけです。最初は、掲示板のPVで実績を作って、それで就職ができたらいいなという気持ちだったんです。

 

――双子を出産後すぐに、プログラミングを勉強して掲示板まで作るなんて、すごい行動力ですね。掲示板の反響はどうでしたか?

(ボンベイさんが作った双子ママ掲示板)

「双子ママ掲示板」って良いねと言ってくれる方がたくさんいたんですが、それよりも多かった反応が、「お姉ちゃんと、双子を育てながら、掲示板を作るような自分の時間をどうして持つことができるの?」という質問だったんです。

 

――私もそう思います(笑)。どこにそんな時間があったんですか?

私、その当時1日15時間くらいプログラミングをしていたんですよ(笑)。それに対して、「どうしてそんなに自分に時間が取れるの?」という質問がたくさんきたので、その質問に答える形でInstagramをはじめたんです。

 

――1日15時間!? 3人の子どもを育てながら?

そうなんです(笑)。私、長女の子育てのときに、日本人のお母さんが陥りがちな「こうしなければならない」という母親像に縛られて、まわりの目も気にして産後ノイローゼになってしまったんです。双子を妊娠したときに、一人でもあんなに大変だったのに、一気に二人なんて…嬉しいけれど、以前の自分のままではまた同じことになってしまうんじゃないかと不安になって、そこから抜け出すために自分の考え方、時間の作り方をとことん試行錯誤したんです。

たくさん質問がきたことで、私の経験や行動したこと、ルールみたいなものを発信することで、昔の私のように、子育てに悩んだり、疲弊して死にそうになったりしているママの役に立つことができるかもしれないと思ったんです。それで、Instagramで「死なせない育児」を発信するようになったんです。

 

――育児で悩んでいる人達の駆け込み寺のような存在になっていく中で、発信するときに意識していたことはありますか?

考えを押し付けないことです。私は医師などのようなプロの視点を持っているわけではないし、3人の娘を育てる母親としての経験を綴っているだけなので、何かを教えるとか、「こうしなきだめ!」という言い方はしないように気を付けています。あくまでも、私自身の経験として発信して「こういう方法もあるよ」「こんな考え方もいいんじゃない?」というようなスタンスで発信しています。

 

――やはり、双子のママからの相談が多いんですか?

双子のママに限らず、ママという立場の人からの相談が多いです。発信していく中で、ママたちは本当にいろんなことに悩んでいると思いました。私の発信を見て、「死にたいと思っていたけど、育児に向き合えるようになりました」というコメントをもらったときには、私の発信が少しでも助けになったんだと思って嬉しかったです。

ママたちは、子育てに完璧を求められているプレッシャーを感じているし、自分でもそうでなければならないと自分を追いつめているんですよね。私の発信を見て、「全部を真似することはできないけど、ボンベイさんを知って楽になりました」という声を見るたびに、やっていてよかったなと思います。

私の発信で、育児が楽になるママが増えると嬉しいです。

 

1人の女性としての人生も大切に。「死なせない育自」へ移行

 

――フォロワーさんが増えることで、ネガティブなコメントや経験をすることもありますか?

私の意図とは違った捉え方をされることもあるし、否定的な反応をされることもありますが、発信していくことで得られる喜びのほうが大きいです。

 

――本当にアクティブに活動されているボンベイさんですが、今後の目標を教えてください。

(ボンベイさんの初の書籍)

去年書籍を出したことで、実はこの1年くらい燃え尽き症候群のような状態になっていたんです(笑)。でもその間に、私はこれからどんなことを発信していくべきなのかをじっくり考えることができました。

これまでは、“ママ”としての自分を発信してきたけど、一人の女性として依存せずに、自立して生きるということを模索しているので、「死なせない育児」から「死なせない育自」へ移行して、子育ての前に、自分を育てる「育自」を発信していきたいと思っています。

 

――ママである前に、自分としての生き方を見直すというのはとても大切なことですよね。

(家族写真)

私もまだまだ走っている途中だから、きっと失敗もするし壁にぶつかることもあると思うんです。でもそんなありのままの私を発信することで、どこかで少しでも勇気づけられる人や、私だけじゃないんだって思ってくれる人がいたら良いなと思います。

私は、これと言った特別な才能があるわけではないので、見てくださる方が「自分と一番近い人」と思ってもらえると嬉しいなぁと思っています。性格的にまっすぐしか進めないので(笑)。

今はとにかく、がむしゃらに動いて、ちょっとずつ前に進んでいる最中なので、そういうところに共感してもらえたり、私も一緒に頑張ろうって思ってもらえたりしたらいいなと思っています。

 

――MOTHERS編集部では、どのような発信をしていきたいですか?

もちろん、今まで通り育児についての発信はしていきたいんですけど、「親」としての自分を伝えていけたらなと思っています。子どもとどう生きるか、親子としての在り方を。私もそうでしたが、どうしても日本のママたちは自分を後回しにしてしまいがち。だけど、ママも子どももハッピーでいるためには、まずは、ママ自身が自分の人生を大切にして、そして子どもの生き方を尊重できるような子育てができると良いなと思っています。

うちは、3姉妹だから、彼女たちが将来大人になった時に母としてだけでなく、一人の女性としての生き方を体現していきたいです。

 

 

取材・文 上原かほり