2026.08.28
【連載vol.18】現役JKが語る、14歳で飛び込んだアメリカ留学のリアル
―「Boosterです!」を忘れずに―
ある日の夜、いつものようにメールを確認していると、保健室から一通の連絡が届いていた。
明日9:55に保健室へ来てください。ワクチン接種に行きます。
そんな内容だった。
翌日、時間どおり保健室へ行くと、そこには同級生の中国から来た男の子が一人。
話を聞くと、私たちは二人とも、コロナの3回目のワクチンを接種しに行く必要があるとの
ことだった。
迎えに来てくれたのは、顔も名前も知らないおばさん。
そのまま車に乗せられ、向かった先はCVS Pharmacyというアメリカの大手薬局だった。

「ワクチン接種はまさかの薬局」
え、ワクチンって病院で受けるものじゃないの…?
そんなことを思いながら受付へ向かう。
先に私が接種することになったのだが、付き添いのおばさんが、真剣な表情でこう言った。
「か・な・ら・ず『Boosterです!』って言うのよ!間違えたワクチン打たれちゃうから
!」
え?コロナのワクチン打つだけなのに、間違えることなんてある?!
3回目の接種なので、「Booster(追加接種)」とはっきり伝えないといけないらしい。
急に不安になる私。
ワクチン接種も命がけ。
受付のお姉さんはびっくりするくらい無愛想。
私は念には念を入れて、
「Boosterです。」「Boosterです。」「Boosterです。」
たぶん5回くらい伝えて、無事に接種を終えた。
―まさかの「在庫切れ」―
次は一緒に来た中国の子の番…だったのだが。
「ワクチンの在庫がありません。」
え?さっきまであったよね?
付き添いのおばさんもさすがに困惑。
すぐに薬局の人に頼んで、近くの別のCVSへ電話をかけてもらった。
「在庫あります!」
とのことだったので、そのまま車で5分ほどの別店舗へ向かう。
こんな近くにCVSが二軒もいる?なんて思いながら到着すると、店員さんが一言。
「先週で使い切っちゃいました。」
……え?電話ではあるって言ったよね?
―日本では考えられないでしょ?!―
その瞬間、おばさんのスイッチが入った。
「5分前に電話したときはあるって言ったじゃない!なんでないの!?ありえないんだけど!!」
店内に響き渡る怒涛の英語。
結局、男の子はワクチンを打てず、ただただ授業を受け逃して学校に戻る羽目になってしま
った。
帰りの車の中でも、おばさんの怒りは収まらなかった。
「えちか、日本ではこんなこと絶対に起こらないでしょ?この国はね、こういうところが本
当に良くないと思うの。ないなら、電話した時点でないって言いなさいよ。本当に信じられ
ない。」
アメリカ人はみんなアメリカ大好きなイメージがあったけれど、アメリカに来てここまでア
メリカのことを悪く言った人は後にも先にもこのおばさんだけ。
でも日本では絶対あり得ないよね。






