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2024.05.28

FAMILY/家族・子供

子どもの「夢中」を夢中で追いかける!親子で楽しく学ぶ子育て論 #“楽しく学ぶ”アイディア帳

幼い頃からオタク気質のお兄ちゃん

私は本当に勉強が苦手で、というより好きではなくて、もはやどっちが先か分からないのですが、子ども時代から学生時代までずっと「勉強」というものに無縁でなんとか生きてきました。これはもはや奇跡と強運だと思っています。

よくメディアではお話ししていますが、そんな私を両親は特に心配することもなく、叱ることもなく、焦ることもなく、むしろ他の部分を「すごいねー」と褒めてもらいながら、かなり包み込んでもらうという育てられ方をしてきたように思います。そんな中、自分で不器用ながらも一歩ずつ前に進みながら、私なりに大人へとなっていきました。

 

自分が親となり、子どもの入学や進学に際し、こんなにも選択肢が多く、考えなければいけないこと、考えたほうがいいことが多いことに本当に驚きました。

親はどうやって、この選択肢の中から私に道を記してくれたのだろうといつも、思うのですが、

その度に思い出すのは、道を記された記憶はなく、私がトボトボと歩き出した道をただただ、至近距離で、時には背中を押しながら、親が後ろにいて歩んできてくれたように思うのです。

 

我が家のお兄ちゃんは今は高校2年生となりましが、小さい頃から本当に驚くほどのオタク気質でした。

車→戦隊モノ→仮面ライダー→深海→歴史→野球→数学

という形で変化を遂げているのですが、とにかくその時の熱量と情報量とデータ収集量はすごく、その度に負けないように私も必死についてきました。

 

・車(車種を全て覚える。トミカをコレクションする)1-3歳

・戦隊モノ(変身方法を事細かに覚える。1日中戦いごっこを一人で妄想する)3-4歳

・仮面ライダー(過去の仮面ライダーを全て記憶し、特徴も全てインプット)4-6歳

・深海(魚の種類と特徴を調べまくる)5-7歳

・歴史(戦国武将にハマり、サイドストーリーも全て記憶し、お城回りに家紋図鑑、兜図鑑の作成、武将の先の忍者まで広がり、検定まで受け始める)7歳-12歳

・野球(常に選手名鑑を持ち歩き、出身高校、打率、ドラフト順位など記録。特に高校野球が大好きで今でもYouTubeのユニフォームクイズとかをやるとすごい)10歳〜

 

という感じで、そのときは一生この子は仮面ライダーのことしか頭にないんじゃないのか!? というくらい脳内の80%くらいをこの好きで埋め尽くされるのですが、急にパタっと次の興味に移り、また夢中になる! というのを繰り返していて、今でも野球は大好きです。

そして、この17年を通して、データ収集とそれに基づいて色々考えるのが大好きなんだと気づき、理数系まで辿り着いたようです。

 

そんなお兄ちゃんの夢中にただただ、話を合わせたくて私も必死について行ったら、その都度私も大好きになって、一緒に楽しんでという感じの日々でした。

そして17歳になり、ついにデータ好きの理数系まで辿り着いたところで完全に私はついていけなくなり、この度追っかけを離脱しました(涙)。

こうして、子育てからの卒業、は起きるのだなと痛感しています。

楽しく学ぶの根本は“自主性”

子どもの教育方法は正解もなく、何より子どもの個性によって全ては異なると思っています。

例えば、お兄ちゃんはとにかく本が好きで、小さい頃からスマホを手にするまでの6年生までは、びっくりする量の本を読んでいました。

まさに本の虫で、どこにいきたい? というと必ず、本屋さん! と言っていたくらいで、

学校の方針もあり、小1から6年生まで、毎日2冊をカバンに入れて学校に行っていました。

悲しいかな、スマホを手に入れてから読書は1年に数冊くらいなんじゃないかな……という感じになってしまいました。たまに、カバンに本が入っていると、静かに一人拍手をしています。

 

一方、我が家の姫は、本当に本が嫌いで、嫌いで…….。

なんでも積極的に夢中になるタイプですが、読書カードだけは一向に向き合いたがらずで、数年間、好きな本は? の回答が変わっていないくらいです。

特に読書を与えたつもりも、促したつもりも二人ともなく、自然の流れで同じように接していても、子どもそれぞれの「好き」スイッチはそれぞれだなと強く感じています。

 

そんな娘は、本は嫌いだけど、絵を描くこと、踊ること、何かのリーダーや実行委員になって人の役に立つことが大好きで、いつも何かに関わっていて、本当に忙しそうです。

 

衣装作りや、ダンスの練習、資料作りや、連絡など、娘にも沢山の追っかけをさせてもらっていて、お兄ちゃんの追っかけが出来なくなった今、今度は娘の背中を夢中で追いかけています。

 

先日娘に

「ママはいつもタイミングがすごく最高だね!」

と言われて笑ってしまったのですが、本当にその通りで、お兄ちゃんの試合のスケジュールと娘の衣装作りのピークがいつも微妙にズレていて、気づけば一年中私にも熱中することが子ども達のおかげである。そんな感じの日々です。

 

教育論なのか、どうかは分かりませんが……今回のテーマに沿って整理すると、楽しく学ぶの根本は、自主性。

子ども達が何がしたいのか、何が好きなのか、何に胸がときめくか、だと思っています。

そのトキメキを親が気づいて、時には引き出してあげて、そのときめきが止まらないように、

親としてできることは何か? を考えて、並走ではなく、後ろからついていく、時に背中を押してあげることかなと思います。

強い意志があって私自身こうなった訳でなく、私自身に特にwillがなかったので、白紙の状態で向き合うことが出来たことで、子どもの夢を自分の夢にできたのかもしれません。

私たち親は、

子ども達の青春を描くのが役割ではなくて、

子ども達の青春を背中から垣間見させてもらって、一緒に青春させてもらっている。

そんな感じかなと思っています。

 

子育ては自分育て、まさにそこに尽きるな、とまだまだ青春真っ只中な私は、今日も思って頑張っています。

 

誰かの勇気になれば。

 

▲戦国武将にどハマりしてた小4の頃、ちょうど真田丸がやっていて、真田検定を6文銭のタオルをかけて受けに行きました。

▲学校行事で持たせるお弁当には、家紋のオリジナルピックを作ってつけてあげていました。家紋クイズを友達として大盛り上がりだったそう。

 

▲野球を始めた4年生の頃。好きが全身から溢れていて、いつも祈りながら練習や試合を観ていて、私たち親も本当に楽しかった思い出溢れる時間でした。

 

▲夜な夜な姫ちゃんのクラブ発表会の衣装作り。とにかく子どもの本気に本気で応える!子どもの青春に一緒に興奮させてもらえて幸せな時間でした。

▲姫ちゃんはダンスと絵を描くのが大好きで、アトリエにはもう7年通っています。とにかく細かい絵を時間をかけてじっくり色々な色を使って描くのが好きなので、人の何倍も時間がかかるのですが、焦らせず静かに見守っています。

世永 亜実

MOTHERS編集部 特別顧問。

(株)GOOD NEWS 取締役
オイシックス・ラ・大地(株)Brand director。

MOTHERS編集部 特別顧問。

(株)GOOD NEWS 取締役
オイシックス・ラ・大地(株)Brand director。

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