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2024.04.30

FAMILY/家族・子供

「ひとの役に立つ」と「好き」が知的好奇心を動かす!? # “楽しく学ぶ”アイディア帳

勉強がキライだった私が大人になってから学び始めた理由

 私はライターとして書籍を作るお仕事をしていて、いまは本が大好きですが、子どもの頃はというと……読書が大の苦手でした。どうしてそんなに読書が好きじゃなかったのか、理由はよくわかりません。読めない漢字があると、調べるのが億劫になり、飛ばして読むことも許せなかったからかしら? と思い返しています。

 

読書だけではなく、勉強全般に苦手意識があり、小・中・高を公立校で過ごし、できるだけ早く勉強から解放されたいと思っていたことを覚えています。

 

そんな私が、2004年からこれまで20年ほど、中国語を勉強し続けています。あれだけ勉強がキライだった私がこんなにも長く学び続けることができているとは、自分でもびっくりです(20年も勉強していたら、真面目な人ならもうネイティブレベルだと思いますが、私は旅行会話程度です)。

 

きっかけは、2008年の北京オリンピックまでに中国語が話せるようになっていたら、レポーターのお仕事ができるのではないか? という漠然とした期待をもったことです。現実としては、4年で流暢な中国語にまではたどり着かず、結婚も重なりレポーターのお仕事はできませんでした。

 

しかし、それでも学び続けようと思ったのは、中国や台湾の文化に触れたり、中国語を通して新しい出会いがあったりして、世界が広がるのが楽しかったからだと思っています。学んでみて、中国語の発音が音楽みたいで綺麗だと思ったり、日本語と同じような漢字を使うのに、まったく意味が違っていたりと面白さを感じていることも理由のひとつです。

 

まあでも、台湾ドラマにハマったというのがいちばんの理由ですね。お気に入りの俳優さんがインタビューに答えている日本語訳されていないYouTubeを聴き取りたい! とかいう動機がいちばん学習意欲をかき立てます(笑)。

 

つい先日、中国語検定の2級を受験してきました(いま結果待ちしていますが、きっと今回は不合格かな?)。長男は英検2級を受験して、少し点数が足りなかったので、言語はちがうけれど、ふたりで一緒にがんばろうと学校の個人面談のときに、担任の先生の前でふたりで誓いました。これでもう、ふたりとも逃げられないですね(笑)。

 

「どうして勉強しなきゃいけないの?」に答えが出た日

 

次男が幼稚園の頃に「どうして勉強しなきゃいけないの?」と質問されたことがありました。一瞬、何と答えようかと迷ったものの、深く考えずに答えました。

 

「勉強しなきゃいけないわけじゃないけれど、勉強していたら、そのことが誰かの役に立ったり、助けたりすることができるんだよ」

 

こんな風に答えておきながら、これは私の理想であって、具体的に次男にどんな風に役立つのかと聞かれたら、また答えに迷うな……と少しモヤモヤした気持ちを抱えていました。

 

そんなある日、その具体例を示す出来事が起きたのです! 私と次男は、お風呂から上がって、2階の寝室へ行きました。カーテンを開けると、窓の外側にしぼんだ風船のようなものが垂れ下がっていました。

 

「え? 何これ。誰がこんなところに風船をつけたの?」

 

と、コンタクトを外して、よく見えていない私は、窓を開けてその風船のようなものに手を伸ばしました。その瞬間、次男が叫びました。

 

「ダメ!! それはスズメバチの巣だよ!」と。

 

「え? スズメバチの巣? こんなに小さいわけないでしょう?」と私。

 

「だって、図鑑に載ってたもん!」と寝室に置いてあった虫の図鑑を取り出して見せてくれました。そこには、スズメバチの巣の作り始めの頃の画像があり、窓の外にあるものとそっくりな形をしています。

 

「ほ、ほんとだ! ありがとう! もう少しでお母さん、手を伸ばして取るところだったよ」

↑当時を思い出して次男が描いた、スズメバチの巣の作り始めの頃の形。本当に風船に見えちゃったんですよね。

 

間一髪でした。後日、駆除業者の方に来てもらい、巣を取ってもらいましたが、中には大きな女王蜂が1匹いました。

 

そのことが次男に取っては大きな出来事だったようで、「図鑑を見て知っていたから、お母さんを助けられたんだよね」と得意げです。それからというもの、図鑑や本で知ったことを、私に教えてくれるようになり、本が大好きになりました。まだまだ小学校低学年なので、どんな風に学んでいくのか未知数ですが、自らが楽しんで学べるといいなと期待しています。

 

本当に偶然に起きた出来事でしたが、私がモヤモヤしながらも答えた「なぜ勉強するのか?」という問いが、親子共々納得できました。

 

私自身が勉強が苦手なだけに、「勉強しなさい!」とは言えない言葉です。「お母さんこそ、勉強してないじゃん!」と言われないように、自分がまずはがんばらなきゃいけませんね。読書嫌いについてもまた、両親が本を読んでいるかに左右されるのではないかと思っているので、子どもたちの前で本を読むようにしています。

 

自分が好きな分野を学ぶことは、誰にも邪魔できないと思います。みなさんも子育てに仕事となかなか忙しい毎日だと思いますが、限られた時間の中でも好きなことを学んで豊かな人生にしましょうね!

上紙 夏花

ライター/ビューティプランナー/ベビーマッサージ講師。
2児のママ。

ライター/ビューティプランナー/ベビーマッサージ講師。
2児のママ。

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