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2023.05.09

FAMILY/家族・子供

編集長の部屋

子どもにとことん寄り添う新年度 #みんなの春支度

みんなの春支度。

MOTHERS編集部デスクたちの、それぞれの春支度を読みながら、なるほど! と納得し、元気をもらったり、早速参考にしてみたり……と私自身も勉強になったコラムシリーズ。

今回のコラムを考えた時、昨年息子が1年生になった時のことを思い出しました。

それまで6年間お世話になった保育園を卒園し、小学校に上がるにあたって、私は生活がガラリとかわることへの不安でいっぱいでした。

 

学校に一人で行けるのか? 早く帰ってくる日の仕事の調整は?

長期休みはどうするの??? などなど。もう本当に挙げたらキリのないほど「不安」しかなかった、新生活。

 

しっかり者に見えて、実はとても繊細な部分のある息子。

入学して早々、一人で学校に行けない……と始まり、毎日校門まで送迎するという日々が続きました。

4月までは他の子も、保護者が送迎している子は多くいたものの、G Wが明けた頃には段々とその数が減っていって、お迎えにくる子なんて、数えるほど。

それでも「ママ、帰りも来てね!」という息子は、きっと彼なりに不安なのだろうと思い、寄り添うぞと決意をしたものの、やっぱりそれは本当に大変で。

まだ2歳だった娘は朝早くはまだ起きていなかったので、娘が寝ている中こっそり家を出て。途中で起きちゃって、パパしかいなくて大号泣したこともありました(笑)。

急いで帰宅して、娘の用意をして、そしてあっというまに学校が終わるので娘を連れてまた学校へお迎えに。

仕事が完全に回らなくなったので、朝4時起きして5:30までの1時間半を仕事タイムに調整して……。

あの頃を思い返すと、よくやった自分! と褒めてあげたいほど、本当に毎日が綱渡り状態で過ごしていました。

もちろん5月中頃になってからは、「今日は校門じゃなくて、あの角で待っているよ」など、ついていく距離をほんと〜に少しずつ伸ばしていったりもしていたけれど。

伸ばしたと思ったら、「やっぱり今日は校門まで来ていいよ!」(謎に上から目線で“来ていいよ”というのが息子らしい……笑)となってしまったり。

周りからも、六月に入った頃には「もう大丈夫じゃない?」「甘やかしてない?」などと言われることもあったのですが。

でも絶対に決めていたのは、息子にこちらから「一人で行けるよね?」「行きなさい」という言葉は言わないこと。

しっかり者で、本来の性格はなんだって一人でやれる! と強いタイプの息子が、「ついてきて」というのであればそれはきっと彼なりのS O Sなのだろうと思っていたから。

誰に何を言われても、「ママはいつでもついていくよ」「大丈夫だよ」「自分のタイミングで決めていいからね」と言い続けました。

五月中頃に、通学路で最高に優しく、素敵な6年生との出会いがあり毎朝ご一緒できるようになったこともあり、私がついていくものの手を離してお兄ちゃんと話すことを楽しみにするようになってきました。

それでもそこから1ヶ月以上はついていっていたのですが。

 

七月のある日の朝、突然。

「ママ、おれ一人で行けるよ!」と言い、いきなりお迎えもいらないと。

何度も何度も振り返りながらも真っ直ぐ一人で進む息子の背中は、きっと一生忘れないだろうなぁと思う出来事でした。もちろんこっそり一人で泣きました(笑)。

それからは、一度も「ママついてきて、迎えにきて」ということもなく、

ありがたいことにそのお兄さんが卒業の日まで、一緒に楽しく通わせてもらいました。

永遠に続くのか? と思った、あの3ヶ月半は今思い返してみれば本当に貴重な時間で、親子の絆を再確認できた、時間でした。

この前、黄色いカバーをつけたランドセルを背負う1年生の後ろ姿とお母さんを息子と見て、「ママ、あんなふうにずっとついてきてくれていたよね」と一言呟いた息子の手を思わずぎゅっと握り返し、

「え! 明日お迎え行こうか? 校門の前で、手を振ってお迎えにいくよ♡」というと

「もう! 大丈夫だって! オレ2年生なんだよ〜恥ずかしいでしょ〜」とケラケラ笑う息子を見て、この1年の成長と、やっぱりあの時ひたすら寄り添ったことは間違えていなかったのだと思ったのでした。

 

新生活。

大人の想像以上に、子どもは不安と戦っていると思います。

どうか、我が子の小さな変化を見逃さずに。親はあなたの“安全基地”であるよと伝え続けて欲しいなと思います。

特に、小学1年生は本当に大きく変化するタイミング。

一人ひとり、本当にペースも違うのだということを改めて感じた経験でした。

 

そんな我が家ですが、今はなんと娘が新生活スタート。

これまた慣れるまでに修行のような日々が続きそうですが(笑)。

去年の経験を活かして、“大変な今”をなるべくできるだけ楽しめるように。この時間を大切にしたいなと思います。

 

小学校に上がる子におすすめの本。

「みんなともだち」
今までの仲間とずっと友達だよという思い出がギュッと詰まった本。

「教室はまちがうところだ」
今まで自由だった保育園、幼稚園から急にはじまる”授業”、お勉強には誰だって緊張するはず。この本を読むと気持ちが楽になる!

 

「きみのこころをつよくする えほん」
何か嫌なこと、困難なことがあった時に立ち向かえる心を作るために。保護者にもおすすめの本。

「ころべば いいのに」
みんなと仲良く!と言いがちだけれど、誰だって気が合わない子はいるよねということを、ヨシタケさんのゆるーい雰囲気で代弁してくれていて子どもも大人も癒される一冊。自分だけの逃げ場所を作ることの大切さを学びました。

編集長 小脇美里

MOTHERS編集部 編集長。

ファッションエディター/ブランディングディレクター。

ママたちの絶大な支持を集め、数々のヒットを生み出すヒットメーカーとして、経済界からも注目を集める。
令和初のベストマザー賞・経済部門受賞。
鯖江市顧問/SDGs女性活躍推進アドバイザー。2児の母。

MOTHERS編集部 編集長。

ファッションエディター/ブランディングディレクター。

ママたちの絶大な支持を集め、数々のヒットを生み出すヒットメーカーとして、経済界からも注目を集める。
令和初のベストマザー賞・経済部門受賞。
鯖江市顧問/SDGs女性活躍推進アドバイザー。2児の母。

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