2022.12.06
季節の花を通じて見えるもの #我が家の季節の感じ方
「このおはなハムみたい!」
4歳の息子がリビングに飾ったうすピンク色のアンスリウムを見てこういった。
「ハ、ハム……!?」
まさかの感想に驚きつつ、確かにそのアンスリウムの見た目はハムのようで、思わず爆笑してしまった。
私は花がとても好きて、よくリビングに季節の花を飾っています。
特にアンスリウムが大好きで、夏場はよくアンスリウムを飾りますが、まさか自分の超お気に入りの花をハムと言われるなんて想像もしていませんでした。
別の日のこと。
私としては大人の顔の大きさほどある巨大なグリーンのオバケアンスリウムと蓮をメインに組んだ花たちを飾っていると、息子が「わぁ!」と近寄ってきました。
「どう? すごい大きなアンスリウムでしょ?」とドヤる私をよそに、息子は「この黄色いお花たちかわいいね〜。いっぱいでうれしいね!」とまさかの脇役たちに目をキラキラさせていたのです。
「ほほぅ、そっちね。」とまたまた息子の注目ポイントや感性は私の意図していたところと違ったのです。
モノの見え方、捉え方は人によって本当にそれぞれで、それぞれ違うのがまたとっても面白い。
季節の花を通じての息子とのコミュニケーションは我が家では日常で、そこから毎度様々な発見があることが私にとっては最高に楽しい時間。
花を通じた何気ない会話から個性がみえてくるし、その会話の中から息子の感性をみつけられるのが母としてはとっても嬉しく、心が豊かになることなのです。
私はさいたま市大宮にあるUP COFFEEという小さなカフェのオーナーをしています。息子との花を通じた会話から心がほっこりと豊かになる自分の経験から、店内にもいつも季節の花々を飾っています。
お客様にも季節を感じていただきながらコーヒー片手に会話が広がるきっかけになることや、「あ、きれいだな」と思う自分や誰かの感性に気づくきっかけになればいいなという思いから。
そして月に一度のペースで大好きなお花屋さんにご協力いただき、『Flower Marche』と呼ばれる季節のブーケの店頭販売をしています。
『Flower Marche』ってとっても面白いんです。
色んな方々の気持ちが見える。そんなイベントなんです。
母の日のこと。
その日も“母の日ブーケ”とコーヒーをセットでご提案していたのですが、まぁ次々とパパとお子さまがやってきます。
「ママはどんな花がすきかな?(パパ)」
「ママこれが好きだとおもう(お子さま)」
一生懸命考えながら選んくれたブーケを渡した時のママの顔を想像して……その親子の脇で私までニヤけてしまいます。
他にも、
「自分で好きなブーケ選びにきました! パパお金よろしく!」
というイケイケママにも笑ってしまいます。
また次に来た親子のお客様は、
「ママこっちの花がいい(ママ)」
「僕こっちが好き(息子)」
「えー、じゃジャンケンね!(ママ)」
と小学生くらいの息子さんと対等に戦うママも。お子さんを子ども扱いしなくてかっこいいなと思いました。
どんなお客様もそれぞれに色んなスタイルがあっていい。
共通するのは一つの“季節の花”から沢山の個性が見えてそこにはいつも笑顔があること。それってステキじゃないですか。
花をきっかけに何気なく起こる瞬間で笑顔が連鎖することが、私にとっては本当に嬉しい瞬間なんです。
UP COFFEEで起こることをきっかけに、幸せな気持ちが他の人にも伝わって、その幸せの波及が広がっていくこと。
季節の花。それは2、3週間で枯れてしまったりドライになったりと短い命ではありますが、その時々の花を通じた豊かさを是非みなさんもとりいれてみてはいかがでしょうか。
一輪挿しから始めてみても、きっと何か変化がうまれると思いますよ。