close

  • TOP
  • FAMILY/家族・子供
  • 日本のジェンダーバイアスと、ラン活のリアル。 #ジェンダー平等って、なに?
  • TOP
  • SDGs
  • 日本のジェンダーバイアスと、ラン活のリアル。 #ジェンダー平等って、なに?
  • TOP
  • 編集長の部屋
  • 日本のジェンダーバイアスと、ラン活のリアル。 #ジェンダー平等って、なに?

2021.03.31

FAMILY/家族・子供

SDGs

編集長の部屋

日本のジェンダーバイアスと、ラン活のリアル。 #ジェンダー平等って、なに?

ジェンダーギャップ指数が先進国、最下位の日本

今回のテーマ「ジェンダー平等ってなに?」はMOTHERS編集部として、立ち上げ当初からすごく大切なテーマとして考えていることです。

ジェンダーと聞くと、まずSDGsの目標5として掲げられている「ジェンダー平等を実現しよう」という内容が頭に思い浮かぶかと思いますが、世界には「女性だから」という理由だけで学校に行けない子どもや、差別や古い慣習、暴力に苦しむ人がいるなど様々な問題を抱えています。
このような国々と比べたら、日本で普通に生活をしていると、男女平等? 差別? ってなんだかピンと来ないなぁと感じる人もいるかもしれません。

でも実は、日本は「ジェンダーギャップ指数」の順位は153か国中121位(世界経済フォーラムが2019年12月「Global Gender Gap Report 2020」発表)なんです。これは先進国と呼ばれる中ではもちろん最下位です。
日本は他の先進諸国に比べて、まず政治の部分で女性の国会議員や閣僚が少なく、これまで女性の首相もいない。そして企業でも女性の経営者や管理職は多くありません。意思決定の場に女性が少ないというのが日本の弱点とも言われています。

私が個人的に問題だなと思うのは、日本の場合ジェンダーギャップを図る項目部分で、高校生までは就学率の男女格差がほぼなく世界一位を記録している。それなのに、大学生以降男女格差が広がり出している部分です。

これはきっと、無意識なジェンダー差別が起こっているからなんだろうなと感じていて。
少し前に、2019年度の東大入学式での社会学者・上野千鶴子さんのスピーチが話題になりましたが、「女の子なんだから、そんなに勉強しなくてもいい」なんていう価値観がいまだにあることに気づかされるお話でした。

私たちの親世代は、まだ女性の大学進学率も低く、就職しても結婚したら“寿退社”なんてことが当たり前で、それを良しとするような雰囲気すらあったので、女性は結婚して子どもを産んで、家庭に入って……というのが普通だという価値観の人も多いと思うんです。
そのような価値観の親に育てられた私たちは、女性活躍推進による仕事と育児を両立していく女性たちの活躍などを肌で感じ自分自身も実践しながらも、家庭内では親や夫などから求められる女性像とのギャップに苦しんできた人も多いかと思います(まさに私が、専業主婦の母に育てられ、良妻賢母を校訓とする女子大で育ったので、自分の働き方とのギャップに長年苦しみました)。

働く母を待ち受ける、世間のジェンダーバイアス

だけど、このコロナ渦を経て子どもを持つ私たち母親こそ、きちんと経済的にも精神的にも自立をしていくことが重要だと誰もが気づいたのではないか? と様々な話を聞く中で感じています。そのことに気づいたとしても問題はまだまだ山積みです。
「子どもを産んでからも、働き続けよう!」言うのは簡単です。でも、実際にそれを実行するのは本当に大変です。

何よりも愛おしい我が子を育てながら、賃金を得るための仕事をするというのは想像以上に過酷。以下は個人差がありますので、あくまでも私の例です。
まず、当然ながらかわいい子どもを目の前にすると、もっとこの子と一緒にいたいという本能が出てきます。その本能をなんとか抑えて、保育園を探し始めても入園できない……なんていうこともあります。いざ保育園に入れたとしても、急な発熱の呼び出しコールで仕事もままならない、なんてことも多々(長男の時は入園後の半年は、週の半分は休んでいたほど)。子どもを産んで、仕事するぞ! なんて思っていたけど、全く満足に仕事ができない状況に直面するんですね。

そして精神的にも体力的にも弱りまくっているママを、容赦なく世間のジェンダーバイアスが襲ってくるんです。

「子ども預けて仕事なんてかわいそう」「また熱? 保育園になんてこんな小さいうちから預けるからよ」「旦那さんだってしっかり働いているんだから、そんなに働く必要ある?」「仕事もいいけど、母親なんだから子育てはちゃんとしなさいよ」「子どもは3歳までは親と一緒にいるべきって聞いたけど……」「え? また休みですか? 先週も休みでしたよね。そんなに風邪引くんですね、子どもって。お母さんって大変ですね〜」「うちの嫁は子ども産んだら仕事は辞めたよ〜。そのほうが子どもも幸せだよね」などなど。これ私が息子を育てながら1歳〜3歳の間に言われた言葉たちです(言った人の顔も名前も絶対忘れない。笑)。
しかも言ってきた相手は、性別も年齢も様々。でも共通しているのは「女性は仕事よりも子育てを優先すべきだ」というジェンダーバイアス。

ちなみに「ジェンダー・バイアス」とは、男女の役割について固定的な観念を持つこと、社会の女性に対する評価や扱いが差別的であることや社会的・経済的実態に関する女性に対する神話を指すと言われています(もちろんその逆で男性へのジェンダーバイアスというものもあります)。

もうね、これには本当に苦しみました。そして今でも正直、悩む時はあります。
だけどこれからの未来を生きる子どもたちにどんな世界で生きて欲しいか? と考えたときに、私はやっぱり息子や娘には、ジェンダーに囚われないで、自由に自分のやりたいことをやれる道を選んで欲しいと思うんです。そのためには、今大人として社会に出て、働いている私たちができることをして、道を作っていかなくてはいけないと思っています。
もちろんそんなに大それたことはできませんが、まずは子どもにとって一番身近な「社会=家庭」の中で、ママが楽しく社会に出て働く姿勢を見せること。家庭の中で、パパとママの立場を平等にすること。それこそが、これから未来を進む子どもにとって大事なことなのではないかなと思っています。

息子の「ラン活」から考える、ジェンダーの未来

そして息子を育てていて思うのは、ついついジェンダーというと女性について考えがちだけど、男の子だって実はすごく問題が山積みなんだということ。

我が家ではことあるごとに、身近なことからジェンダーに関する話に触れています。
そんな息子は、年長さんがいよいよ卒園ということで、小学生になったらこのランドセルにしたよ! なんて話を聞いたり、早い子は同じ歳でもうランドセルを予約し出したりもしているそうで、最近保育園で「ラン活」の話で盛り上がったよう。たまたま週末に行ったショッピングセンターでランドセルコーナーを発見。「ママ〜! ランドセルだ! 見ていい?」と聞くのでいいよと答えると、売り場へ。

「何色が欲しいの?」「赤が欲しいんだ!」と即答。ちょうど小学1年生の姪っ子も一緒にいたので、姪っ子が思わず「え??」と聞き返していました。息子は「だって俺、赤が大好きなんだよ! なんでも赤を選ぶでしょ?」と答えていました。小さい頃から一緒にいて息子のことをよく理解している姪っ子は「あ、そうだよね」とちょっと困ったような表情で私を見てきました。私が「おぉ! 赤ね! 大好きだもんね。いいじゃん。見てみよう!」と言うと、なんと赤のランドセルは全てフリルデザインやリボンのマーク、ハートのラインストーン付き。これにはさすがの息子も「え、なんかさ赤ってプリンセスみたいなかわいいのしかないの? 俺が欲しいのはこういう赤じゃなくて、かっこいい赤なんだよね」と言い出しました。

売り場には「展示品限り!」「値下げ!」などと書かれている札もあり、きっと入学を控えた最後のチャンスの残り物のランドセルコーナだったのでしょう。数も少なかったので、赤のランドセルはこれでもか! というくらいの、俗に言う“女の子が好みそうなデザイン”が施されていました。
私は息子に、「ここは数が少ないね。もっとかっこいい赤いランドセルが揃うお店もあるから、今度行こうよ」と伝えて、その場を離れました。

その後姪っ子が、「息子くんが赤好きなのはわかるけどさ、小学校だと、赤は女の子が背負っていることが多いんだよ。でも私も赤は好きじゃなくてキャメル色にしたから、好きなら何色でもいいと思うんだけど……」と息子に心配した様子で話しかけていました。すると息子は「へ〜! そうなんだ。でもさ、ママが男の子だから何色がダメとか、女の子は、ピンクだよとかそういう決まりはないって言ってたし。それに赤って、キラメイジャーとかでも一番強い色だからさ〜。俺、やっぱり強くて目立つし赤がいいんだよな!」とニコニコで答えていました。優しい姪っ子は「そうだよね。確かに好きな色でいいよって私のママも言ってたから、いいね!」と言ってくれてその場は一件落着。私が普段伝えていることがちゃんと息子の心の中に伝わっているんだなぁと嬉しく思うと同時に、一方で子どもをいじめなどから守りたいと思う親心としては、赤いランドセルを男の子が背負って行った場合に起こりえそうな色々なことを想定すると、最終的に我が子に何色のランドセルを選ばせてあげて小学校に行くのが良いのだろう? と少しばかり悩んでしまうのも事実なのでした。

というわけで長くなりましたが「ジェンダー平等って?」って本当に難しい。
正解もないし、今はまだまだ手探りだらけで進んでいくしかないんだろうなって思います。

でも自分の子どもたちには誰かの決めた「普通」なんて価値観に縛られずに、
自分たちの「好き」を選べる環境であって欲しい、そして他者ともそれをシェアして認め合える環境を作っていけたらいいなと思っています。

編集長 小脇美里

MOTHERS編集部 編集長。

ファッションエディター/ブランディングディレクター。

ママたちの絶大な支持を集め、数々のヒットを生み出すヒットメーカーとして、経済界からも注目を集める。
令和初のベストマザー賞・経済部門受賞。
鯖江市顧問/SDGs女性活躍推進アドバイザー。2児の母。

MOTHERS編集部 編集長。

ファッションエディター/ブランディングディレクター。

ママたちの絶大な支持を集め、数々のヒットを生み出すヒットメーカーとして、経済界からも注目を集める。
令和初のベストマザー賞・経済部門受賞。
鯖江市顧問/SDGs女性活躍推進アドバイザー。2児の母。

DAILY RANKING