2021.03.19
子どもには想像力をもった柔軟な大人になって欲しい #ジェンダー平等って、なに?
ジェンダーレスな動きを感じた2020年
こんにちはパーティースタイリストの久林紘子です。
小学校4年生の娘を育てながら「ジェンダー平等」に関しても話す機会が多くなってきました。特に娘は女子校に通っているので、思考が偏らないようになるべくジェンダー、そして多様性の話を積極的にするようにしています。
特に2020年は色々と変革があった年でした。
昨年話題になったのは日本航空が、機内や空港のアナウンスで性別を前提とした英語の敬称「レディース&ジェントルマン」(ladies and gentlemen)を廃止したニュースです。ジェンダーニュートラル(性的中立性)の考えに基づき、「エブリワン」(everyone)や「オール・パッセンジャーズ」(all Passengers)などを使用することになりました。
海外の航空会社でもジェンダーレスな制服が採用されたりと身近にジェンダーレスな動きを感じられるようになってきました。
娘と話をする時はジェンダー問題含め、昨年の「Black Lives Matter」など人種の問題等、多様性について話すようにしています。
自分の発する言葉が、何気なく他人を傷つける可能性があるということを、小さいうちから自然と意識し、ぜひ想像力をしっかりともった柔軟な大人になって欲しいという願いから。
お互いを知る場所として存在する「インクルーシブ公園」
そんな日々を送る中、先日親子で遊びに行った世田谷区の砧公園。
公園の中には遊具があるエリアがあり、ここが普段聞き慣れない「インクルーシブ公園」だということを初めて知りました!
このインクルーシブ公園には……障害のある子もない子もみんなで遊べる複合遊具や、体を支える力が弱い子も楽しめるよう背もたれやベルトの付いたブランコ、通路が広くて歩行器や車いすに乗ったまま遊べる迷路や複合遊具。そしてにぎやかな場所が苦手な子が落ち着いて休める切り株型のシェルターなど、どの子も楽しく遊べる遊具が設置されてありました……!!
インクルーシブ公園というのはただただ、弱者のための公園ではなく「お互いを知る場所として存在している」ことを知りました。
砧公園はそんなインクルーシブ公園の代表。このインクルーシブ公園のコンセプトには大変共感しました。
多様性を知り、受け入れ、共存するインクルーシブ公園という場所が、日本にももっと増えていくことを願います。
多様性に溢れるベルギー
5年前まで娘と住んでいたヨーロッパのベルギー。
ベルギーは世界で2番目に早く同性結婚を認めた国でした。
前首相もゲイをカミングアウトしたり、同性婚している政治家も多かったりと、多様性に溢れていました。
街でも手を繋いで仲良く歩く同性カップルもたくさん見かけたし、LGBTの概念が日本に比べてずっと浸透していて、お父さんが男性と再婚するなんて当たり前。同性の夫婦と子どもという形の家族もいました。
レストランのトイレには男女の間に、ALL GENDERが利用できるトイレがあるところもしばしば。「プライド・パレード」はそれはそれは盛り上がる大きなイベントでした!
上記のような日常で見かけたことに関しては特別視せずにこれが当たり前! という教育のチャンスと捉え、娘に頻繁に「素敵だね〜」という魔法の言葉を唱えていました。良し悪しではなく相手を認めて尊敬する魔法の言葉。
「自分を表現できるって素敵だね〜!」
「あのカップル、男性同士だね! 地球上でたくさんの人がいる中で好きな人と出会えるって素敵だね〜!」
「自分がもし自分の性に違和感があるとしたらどうかな? それを毎日感じながら強制されて生きる社会ってどう思う?? お互いを大事にしあう、認め合うって素敵だね〜!」
といったような調子に。
現在、当たり前のように男性、女性で分けられている日常のいろいろなカテゴリー。
もしかするとその度に毎回傷ついている人がいるかもしれない。
誰かがそれで辛い思いをしているなら手を差し伸べてあげるべきだし、普通に接するべきで、全てを自分に置き換えられる想像力を持ち、ジェンダー含め全てのことに多様性を受け入れていきたいですよね。
想像力と優しさを持って生きることの大切さがますます重要になっていく時代。
自分の子ども自身が本当の気持ちを告白しにくい社会を、親である自分自身が作らないように。
「素敵だね〜」と言える社会になるように、小さなことですが、引き続き娘と一緒に日々の対話の中からこの問題に取り組んでいきたいと思います。