2020.10.06
子どもたちが気づかせてくれた、人と“ちがうこと”の魅力 #ママ的サステナブル
子どもと自宅で何して遊んでいますか?
今年の夏休み、皆さんは自宅で子どもたちとどんな遊びをして過ごしましたか?
いろいろな工夫を試行錯誤して過ごされた方が多いのではないでしょうか。
娘のかえでは”ぷにょぷにょアクアリウム”というおもちゃにハマって毎日遊んでいました。
これは絵の具のような液体を生き物の形をした型に流し込んで、それを専用の水に浸すとスーパーボールのように立体になって固まるという化学実験的なおもちゃです。
最初は型通りに作っていたけれども途中からアレンジが入りはじめて、謎の生き物が洗面器の中にいっぱい誕生~。こういうおもちゃは性格が出ますね~。型どおりきちんと作りたい子と、型を無視して色々試してみたい子と。一人ひとりを突き詰めていくと、こだわりがい~っぱい出てくるからおもしろいですよね!
“ちがうこと”は自分の視野を広げてくれる
私には2人の子どもがいます。兄かんたと妹のかえで。
かんたは私の性格と似ていて落ち込んだり嫌なことがあったりするとそれはもうグズグズしつこい。その姿が私に似過ぎていて見ていてキーッってなる(笑)。かえでは夫に似ていて「あ~! もうっ! フンっ!!」の一言(一瞬)で終わる。とってもうらやましい~。
”ちがう”ということは自分の視野を広げてくれる大切な存在。
”ちがう”からぶつかり合うこともあるし、自分の勝手な思い込みでの”勘違い”っていうこともある。自分の考え方や感じ方を知るキッカケにもなるし面白いな~って感じています。
だけど”ちがい”を不安に思う場面もあります。子どもの発育です。
「平均値の範囲にあるのかな?」という目安が不安を煽ってしまうことがあります。
かんたとかえでは生まれつきに脳に発達障害(自閉症スペクトラム症)を持ってうまれてきました。2歳の頃に発達の仕方が”ふつうとちがう“ことがキッカケでわかりました。
興味や関心の対象がとても限定的で特定の物事に強いこだわりを示していました。
好奇心旺盛! チャレンジ精神強し! といえば魅力的に聞こえるかもしれませんが、興味がないことにはまったく見向きもしません。
何が好き? 何が苦手? 何があると安心する? 性格も違いますが、感じ方も見え方も興味あることも違う。兄妹でも違う。私とも違う。夫とも違う。
子どもたちの見ている世界観を知って理解するにはとても時間がかかりました。遊び方、道具の使い方、発想が違う、捉え方が違う。
「冷蔵庫の開け閉めがおもしろい。」「調味料ブチュっと出るのがおもしろい。」
普通は触って欲しくないものを触ったらお母さんの雷が落ちて「こわいからもうやめよう」って子どもは思います。しかしうちの子は「おもしろいっ!」「もっとやりたい!!」になるわけで……。お母さんの顔色よりも自分の好奇心が勝る!
子どもがお母さんのヒール靴を履いて、お姫様のマネとかするのは可愛いですよね。
だけど、我が家はもっとリアル。りんごを見つけると首のしたをグーっと押されて押し倒される。白雪姫ごっこが始まるから、死んだふりをしろと急に押し倒されるんです(笑)。
小麦粉まいて花咲か爺さんごっこや、ケチャップ・ソースをばら撒いてスケートごっこもありました。お絵かきするときは、「動物はやっぱり大きくないとね!」って壁から家具からどこにでも”リアルに再現”したくなるんですね~(笑)。
たくさんの専門書を読み、少しでも理解できることが増えて欲しい、できることが増えて欲しいと療育に取り組み本を読み漁ったりしました。しかし”ただしい”と思うことを試してみても期待通りの反応が返ってこない……。
子育ては個育て
自分は子ども達をどれだけ肯定的に見ることができているのかな。「できないことが多い」って思いこみ過ぎていないかなって思い始めました。子どもに向けての見方がどんなものなのかで私たち大人からの言葉のかけ方も変わってくるんだな~と感じています。
かんたは言葉を発する前からお絵描きが大好きでした。大きくなってからも描かない日はありません。かえではお絵かきや切り絵、お料理など作ることが大好きです。
「苦手」を克服するのではなく「好き・得意」を伸ばしていきたい。
子どもたちが気づかせてくれた”ふつうってなんだろう”ということ。”あたりまえってなんだろう”ということ。
“ちがう”ことの魅力。ベターに生きることを求めるのではなく、凸凹を持ち合わせながらも自分のベストを生きること。子育ては個育て。
自分自身に言い聞かせながら一番大事にしていきたい想いです。
とはいえ、大量のぷにょぷにょアクアリウムといっしょに入る賑やかなお風呂は、やっぱりちょっと落ちつかないですけれどね(笑)。