2020.11.27
子どもたちの願いを叶える、だれかの為のサンタクロース。
皆さんこんにちは。もうすぐクリスマスですね!
今日は「tetote(テトテ)」というサンタプロジェクトを立ち上げましたので、ご紹介します。
あたたかい気持ちの循環が生まれたサンタプロジェクト「tetote(テトテ)」
昨年、友人の1人が、サンタプロジェクトを始めたのがきっかけです。
彼女は長男を出産して以来、自分の子どもだけにプレゼントを買うことに疑問を感じ始め、その思いが年々大きくなっていきました。
色々とリサーチをしている中で、児童養護施設に住む子どもたちが、施設によっては自分が望むクリスマスプレゼントをもらえていないところもある、ということを知りました。
クリスマスの朝、起きた時のあのワクワクした気持ちを、日本中の子どもたちに届けたい! というこの思いに、賛同してくださる施設が見つかり、昨年サンタプロジェクトを始動しました。
茅ヶ崎にあるその施設には36人の子どもたちが住んでいて、彼らにプレゼントを届ける36人のサンタさんを募集しました。
施設の方が丁寧に子どもたちに欲しいものを聞き、リストにして送ってくださいました。
オモチャとかアクセサリー類が多いのかな? と思っていましたが、実際手にしたプレゼントの希望リストは、彼女が想像していたものと違いました。
実際にオモチャもありましたが、ある小学生の男の子は水筒、高校生の女の子は筆箱とシャープペン、同じく高校生の男の子は長袖シャツ。
こういったものたちは、彼女の中の認識では日常に買ってもらうものでした。
こんなに物に溢れていると言われる先進国の日本でのアンバランス。
彼女はその時、私たちができることはまだまだ沢山あると感じました。
人数が集まるか不安だった昨年のサンタプロジェクトですが、すぐに36人の方が参加を表明してくださいました。
参加してくださったサンタさん、プロジェクトを広げるために美しい画像を用意してれた友人、ラッピングを手伝ってくれた友人、応援のメッセージを下さった方々、みんなのあたたかい想いがクリスマスプレゼントに込められ、子どもたちに届けられました。
プレゼントした方もされた方も、あたたかい気持ちの循環が生まれたプロジェクトでした。
自身の経験から、いつかこういう活動ができたらという想いが自然に湧き上がる
そしてちょうど私自身も昨年、「おてらおやつクラブ」という特定非営利活動法人を知り、寄付をしました。
そこは、子どもの貧困問題に胸を痛めた奈良の僧侶が、全国のお寺に集まる食べきれないほどの品物を、貧困にあえぐ子どもや家庭に届けられないかと考えたのが始まりだそうで、同時に、フードロスの対策も講じています。
昨年暮れに、私は長野でりんご農園を営んでいる遠い親戚から、はねだしのりんごをたくさんもらいました。いびつな形やかすかに傷があって市場に出せないものでした。
鮮度も味も良いのにもったいないなぁ、このりんご達をどこかに届けたいなと考えていて思い出したのが、以前雑誌で見たことのある「おてらおやつクラブ」でした。
りんごがまだ美味しいうちにすぐに届けたくて、登録寺院である品川の正徳寺に直接届けに家族で行きました。
住職さんもとてもお優しくて笑顔の素敵な方で、こちらのお寺は、新宿の箪笥町の子ども食堂に届けているとのことでした。
「ちょうど明日にまとめて送るところだったんですよ」と教えてくださって、あぁよかったと嬉しくなりました。何か感じとってくれているのか、長女が「みんなお絵描きできてるかな。次はわたしのペンと紙をあげたい」と言いました。
一緒に行ってよかったと思いながら、私もお寺で手を合わせながらとてもあたたかい気持ちになりました。その時に、私もいつかこういう活動ができたら、という想いが自然に湧き上がっていました。
そんな時に、友人が行っていたサンタプロジェクト。
同じ想いを持つもう一人の友人とも自然と繋がり、3人が集い、更に活動を拡げていくために、「テトテ」を発足しました。
昨年サンタプロジェクトでクリスマスプレゼントを寄付した児童養護施設にも、幼児虐待事件の直前のような状態で連れて来られた子がたくさんいるのだそうです。
運営されるご夫妻は、「彼ら達を、いろんな皆さんの愛で育てていただきたい」と仰っていたそうです。
命に区別も差別もありません。
子どもは社会の子どもで、児童虐待は社会の問題だと私たちは捉えています。
昔は地域で、コミュニティで子ども達を見守っていました。
時代が進む中で、核家族、共同体から個、分散分断により見えづらくなってきた問題の数々……。
私たちは、それをまた個人から共同体へ、心を寄せ合う暮らしへと、プロジェクトを通して実現できたらと願っています。
親だけでなくみんなで子どもを見守れるように、自分の子もそうではない子も一緒に育てる。
溢れているモノを分け合う。
分断していて見えづらかったものを伝え合う。
あったかい気持ちを繋ぎ合う。
それは巡り巡って、子どもだけではなく親も楽になるきっかけにもなるのではないかと考えています。
始動したばかりで、これからたくさんの課題や悩みが出てくるかと思います。
でも、そんな時は、私たち3人で掲げた道標に立ち返り、ひとつひとつ心を込めて丁寧に取り組んでいきたいと思っています。
そして、これから一人でも多くの方たちと手を手を繋ぎながら、あたたかい愛の循環を実現していきたいと思っています。
そして、みなさまからのご意見ご支援と共に、繋ぐ手が増え、一緒に成長していけたらと思っています。
チーム発足後の第一弾は、昨年のサンタプロジェクトから始動しました。
今年は他の児童養護施設からも更に多くの仲間が集まり、児童養護施設に住む127人の子どもたちにプレゼントを届けてくださる127人のサンタさんを募集したところ、募集開始日の数時間で定員に達しました。
サンタプロジェクトでは、プレゼントした方もされた方も、あたたかい気持ちの循環が生まれるような、そんな機会になればと願っています。
この活動についてもっと知りたい方がいらっしゃれば、tetote japan公式Instagram(@tetote_japan)をご覧ください。
私たちの道標は、マザー・テレサのこの言葉です。
「私たちは偉大なことはできません。偉大な愛で小さなことをするだけです」