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2020.11.30

FAMILY/家族・子供

SDGs

コロナ禍でイライラ回数、増えていませんか?#自己肯定感って、なに?

2020年4月、新型コロナウィルス感染拡大防止のために発令された、緊急事態宣言。親は慣れない在宅ワーク、子どもは長期に渡る休校……。どんなに仲良しの家族であっても、四六時中家に一緒にいると、イライラが募って声を荒げることが増えてしまうことは仕方がないことだったのでしょう。

11月となったいまは、新しい生活様式のもと、仕事も学校も再開されています。それでも、なかなか収束しないコロナに不安を抱え、親である私も、そして子どもたちもずっと晴れないモヤモヤがある気がしています。もしかして、これは親子共に”自己肯定感”が下がったのではないか? と感じたわけです。

そんなとき、ある研究結果のオンライン発表会に参加する機会に恵まれました。それは自己肯定感を高める方法を紹介する「ほめ写プロジェクト」の新たな研究発表で、「ほめ写は子どものみならず、親の自己肯定感もUPさせる」という内容だったのです。

 「ほめ写」ってなあに? 

以前、MOTHERS編集部のデスクAiさんも紹介されていましたが、”ほめ写”というのは、子どもたちが頑張ったときなどの写真を、目に入りやすい場所に飾ることで、子どもの自己肯定感を高めるというもの。プロジェクトリーダーは、教育評論家の親野智可等先生。今回の発表会では、プロジェクトメンバーである東京家政大学教授で発達心理学者の岩立京子先生が、2019年7月から11月にかけて実施した研究について、お話を伺いました。

今回の研究に協力した親子の中には、ほめ写によって子どもたちの兄弟げんかが減ったという意見や、親が子に対して怒る回数が減ったなどという声もありました。

いつもならば「早く!」と言ってしまうママも、子どものいい顔を写真におさめようと、子どもがチャレンジする様子を口出しせずに見守ることができるようになったという方もいました。これは親として子育てに自信がもてる出来事のひとつですよね! とても素敵なことです。

自己肯定感が高いとどういいの?

では、自己肯定感が高い子はどんないいことがあるのでしょうか?

「自己肯定感が高い子は、高いコミュニケーション力をもち、物事に集中して取り組む力があるとされ、チャレンジ精神も強いのです。また、自分の感情や衝動をコントロールできる、ポジティブなプラス思考をもてるため、他人と比べることなく、幸福感をもって生活できます」と親野先生は語ります。

富士フイルムのほめ写スターターキットを利用。写真プリント+シャコラ(発砲パネル)+デザインカートがセットになっています。

実は我が家でも2018年9月頃から実践していました。何度か写真を変えていましたが、ほめ写を始めた頃よりも、残念ながら効果を感じなくなっていたのです。でも、これには私に原因があったと今回気がつきました。それは、「これまで私がひとりで写真を選んでいた」ということ。

そこで、写真を貼りかえるにあたって、子どもたちに写真を選んでもらうことにしました。そうすると、写真を選ぶ段階から、兄弟でそれぞれ勝手にほめ合う様子が見られたのです。「このとき、お兄ちゃんかっこよかったね」とか「○○くんがかけっこ1位になったときすごかったね」などと自然と言葉が出てきます。そんな子どもたちを見て「素敵な子どもたちに育っている」となんとも言えない、とても温かい気持ちになりました。

“ほめる”には2種類ある!?

そもそもほめるという行為には、おおきく分けてふたつあるといいます。ひとつめは、「条件付きでほめる」ということ。たとえば、「○○がひとりでできてスゴイね!」などです。

自己肯定感がより高まるのは、ふたつ目のほめ方で「無条件にその子の存在自体をほめる」という方法。これは「生まれてきて来てくれてありがとう」とか「○○ちゃん、大好きだよ」という言葉がそれにあたります。

「大好きだよ! というような言葉は日本人はなかなか出にくいんですね。ほめ写を実践してくれた人たちは、ほめ写を通じてこういう言葉が自然に出せるようになってきたという意見が多くあります。子どもは、丸ごと自分を肯定してもらえる言葉を聞くとき本当に幸せを感じて自己肯定感が高まるんです」と親野先生。

また岩立先生が仰った言葉がとても印象的でした。

「どんな時代にあろうとも、家庭というのは、人の成長の原点を支える場であり、”安全基地”となるのです」

家庭という安全基地の中で、ときには失敗も経験しながら認め合い、親子共に成長していくきかっけを「ほめ写」が見守ってくれるのではないかと感じました。

なんだかイライラしているかも!? と思ったら、かわいい子どもたちの写真を見てほめる! 飾る写真を親子でコラージュしたり、メッセージを添えたりするのも楽しいと思います。ぜひみなさんも実践してみてくださいね。

上紙 夏花

ライター/ビューティプランナー/ベビーマッサージ講師。
2児のママ。

ライター/ビューティプランナー/ベビーマッサージ講師。
2児のママ。

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